高齢者雇用の促進

2011.12.23

高齢者雇用の促進については、六五歳以前の年金支給の所得制限制度が、本格的な高齢者就業の推進を事実上阻んでいる点を指摘したい。現行の所得制限制度の下では、所得の額に応じて年金支給が段階的に制限されるために各段階で事実上の限界税串が著しく高くなる。そのために高齢者はそうした高い限界税率を避けるために就労=所得を制限しようとし、また雇主はそれをふまえて本格的な仕事を与えようとしない。これは高齢者就業の促進の観点からはまことに残念なことである。

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年金の段階的な支給制限は近年所得区分が細分化され、極端な限界税率の弊害を小さくするよう工夫されているが、むしろ、段階的制限そのものを指数関数などによる連続的制限にし、限界税率の段差を解消させることが望ましい。そうすれば、高齢者は極端な限界税率に制約されずに心おきなく本格的な就業をすることができ、また雇主も本格的な仕事を提供することができるだろう。一方、高齢者就業を促進するためには、高齢者がその能力を可能な限り高めておく必要がある。そのためには高齢者になる以前から時間をかけて自己投資をする必要がある。自己啓発優遇税制はそのためにも必要である。また働きざかりの年代の労働時間を全体として短縮し、自己投資や自己充電のゆとりがもてるように生涯労働時間の配分を再設計することが望ましい。